P505iS0068419856_1.jpg月を静かに待ち続ける稲佐山。
いつにも増して優しく穏やかなピンク色。
つつじは、もう散ってしまったかな?

《気掛かりな悩みを抱えた人の心が、ある時いきなり急にパッと晴れることがある。
まわりの状況が変化した訳でもなく、ただその人の心の中で。
春になって、氷が溶けてサラサラ水が流れるようにスルスルとほどけていく。
そんなふうに悩みが気にならなくなることが、人には、ある。
ある道すじを辿って、ちゃんとどこかへ辿り着いたから。

それは、めぐりくる日々の中で、宝物を見つけるように。》


懐かしの稲佐山ですよー!
どうか東の魔女に届きますように。
西の魔女見習いのオッチョコチョイのホイサッサー(笑)より。
P505iS0068550931_2.jpg私は、過去をよく振り返る。
振り返るというより、”思い返す”という感じかな?
きっと誰しもあることだと思う。

印象深い場面が蘇ってきたり、あの人がくれた大事な言葉を思い返しては、噛み締めてみたり。あの人は、もうそんな言葉忘れてるだろうけれど。
嬉しかった事を思い出して暖かくなることもあれば、
伝わらなかった言葉に後悔の念が押し寄せたてきたり、
腑甲斐無い自分に、胸がグッと苦しくなることもある。
突然「泣き」のスイッチが入ったり、「笑い」のスイッチが入ったりしては、コロコロと心の空模様が変わっていく。
こんなに美しい色をした空を見ると特に。









P505iS0068485393.jpgそして、ハッとすることもある。
シャーベットのスプーンがポロリと手から滑り落ちるかのように。
グラスの氷が、カランと小さな音をたてて、さざなみを打つように。

あの時の、あの言葉。
その時は解らなかったけど、今なら、解る。
もう、ずっと何年も前のこともあるし、少し前の事もある。

絡まった糸がするするとほどけるように謎が解ける事がある。
ただ、私の心の中で。ひっそりと。静かに。
「あの時は、わかってあげられなくて、ゴメンネ」
空を見上げて、呟く。

春の空は、高く澄んで心地良い風が吹く。
明日も、晴れるといいのにな。